20代の若いうちから資産形成について考えたい
投資信託の利回りの定義や計算方法が知りたい
投資信託で利益を確認する方法を知りたい
こんなお悩みを解決します!
本ブログを読むと、投資信託の利回りの定義や計算方法、自分の利益を確認する方法がわかります。
私も結婚を機に貯蓄の方法を模索し、様々な書籍を読み漁った結果、資産形成の方法として投資信託などの株式投資をし、着々と資産を増やしています。
もくじ
投資信託の利回りとは?
利回りとは、投資金額(元金)に対する、儲けの割合(%)です。
投資信託の儲けは、売買損益や分配金など投資信託によって得た金額から信託報酬や売買手数料などのコストを差し引いて算出できます。
一般的に、1年の間に得たお金とかかったコストから計算される年間利回りで考えられます。
例えば、下記例の場合、投資金額100万円に対して、年間利回りは、18.91%になります。
利回り計算例
項目 | 金額 | 備考 |
得たお金 | ¥300,000 | 売買損益+分配金 |
投資資金(元金) | ¥1,000,000 | - |
売却時価格 | ¥1,100,000 | - |
支払ったコスト | ¥110,945 | 信託報酬+売買手数料+税金 |
売買損益 | ¥100,000 | 投資資金ー売却時価格 |
分配金 | ¥200,000 | - |
信託報酬 | ¥40,000 | - |
売買手数料 | ¥10,000 | - |
税金 | ¥60,945 | 利益×税率20.315% |
利益 | ¥189,055 | 得たお金−支払ったコスト |
利回り | 18.91% | 利益÷投資資金×100 |
※信託報酬:投資信託を管理・運用してもらうための経費として、投資信託を保有している間はずっと投資家が支払い続ける費用のこと
利回りと利率の違い
利率は、債券や預金に対して使われる言葉で、元本に対して受け取る利息の割合(%)のことです。
そのため、投資信託では、使いませんが、同じような仕組みとして分配金があります。
分配金は、投資信託の収益から投資家に還元されるお金のことで、年に1~2回や毎月など決められた決算日に支払われます。
利率は、この分配金の利回りと近しい指標になりますが、投資信託でこの指標だけを見て、儲けを判断すると他の利益やコストが考慮されていないため、注意が必要です。
投資信託の利回りは、トータルリターンで確認
それでは、投資信託の成果を確認するために常に上記のような計算をしなければならないのかというとそうではありません。
投資信託では、投資信託ごとの成果を示す指標として、トータルリターンがあります。
トータルリターンとは、投資から得られる一定期間の合計収益を指し、売買損益だけでなく、分配金や手数料、税金なども考慮されています。
そのため、投資信託ごとの実際の成果(本当に儲かっているか)を知るための指標といえるでしょう。
トータルリターンの計算方法
トータルリターンは、証券会社や評価会社のサイトなどで、確認できます。
計算方法が異なる場合もあるため、下記の基本的な計算方法と各要素の意味を覚えておきましょう。
計算式 トータルリターン=(A)評価金額+(B)累計受取分配金額+(C)累計解約金額-(D)累計買付金額
トータルリターンの各要素
計算要素 | 説明 |
(A)現在の評価金額 |
基準価額÷基準価額の口数単位×保有口数で算出
|
(B)累計受取分配金額 |
保有期間中に受け取った分配金の累計で、税引後の金額で算出
※ただし、分配金を受け取らずに再投資した場合は、評価金額に計上されているため、累計に含まれない |
(C)累計解約金額 |
保有期間中に受け取った投資信託の売却金額の累計
売却手数料(消費税込み)が差し引かれた金額で算出 |
(D)累計買付金額 |
元金含めた投資信託の買い付け金額の累計
購入手数料(消費税込み)が加算された金額 |
また、各証券会社のサイトには、下記のような表があり、自分の保有する投資信託のトータルリターンを確認できるので、各要素を理解した上で、見てみてください。
サイトでのトータルリターンの確認方法
出典:楽天証券
トータルリターンを見る上での注意点
トータルリターンは、投資信託の利益を確認する上で、最も見るべき指標ですが、売買損益にかかる税金やその他のコストが加味されていません。
税金は、分配金と売買益の受け取り時にそれぞれかかりますが、トータルリターンでは、分配金の受取時にかかる税金のみ加味されており、売買益に対する税金は含まれていません。
また、投資信託によっては、売買手数料や信託報酬以外にもコストがかかる場合がありますが、こちらも計算に含まれていないため、もし、自分の投資信託が該当する場合、そのコストも加味して、本当の儲けを算出する必要があります。
利回りと混合しやすいもの
分配金利回りや利率以外に利回りと混合されやすいものに騰落率があります。
騰落率は、投資信託の基準価額が過去のある一定期間中にどのくらい変動したかを示す割合(%)です。
分配金やコストが加味されてないため、利回りとは意味が異なります。
これを勘違いすると、騰落率がプラスのため、売却したが、コストや税金を加味したら、損をしていたということになるので、注意しましょう。
利回りだけで判断するのは危険
利回りは、自分の投資信託の成果を見るときだけでなく、検討中の投資信託の運用成果を確認するためにも使えますが、利回りの高さだけで、投資判断をするのは危険です。
利回りが高かったとしても、あくまで過去の実績で今後の予想が加味されていなかったり、たまたま運用成果の良い期間で計算していて、実際は値動きの激しい投資信託という可能性もあります。
したがって、しっかり他の指標も見ながらリスクを加味して投資判断することをおすすめします。
まとめ
今回は、投資信託の利回りについて定義や計算方法、確認の仕方を説明していきました。
投資信託では、様々な要素を加味して計算しないと、実際の儲けがわからないため、トータルリターンをベースに自分の投資信託の運用成果を把握できるようになりましょう。
その他、投資信託のメリットやデメリット、選び方についても下記記事で説明しているので参考にしてください。
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